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アジレント・テクノロジー様主催、ADF2012にて講演を行います。

 皆様、大変ご無沙汰しております。デバッグ・ラボ 國頭です。約2年半ぶりの更新となります。

 さて、表題にありますように、世界最大の電子計測機器メーカでありEDAツールベンダでもある、アジレント・テクノロジー様(現:キーサイト・テクノロジー様)主催のセミナー(2012年10月16日(火)、秋葉原コンベンションホール)にて、國頭が講演をさせて頂く事となりました。
 
 表題は、〜「どこまで使える?」プリント基板設計でのADS活用〜です。
 
 ADS(Advanced Design System)というのは、アジレント・テクノロジー様(現:キーサイト・テクノロジー様)が開発・販売されているEDAツールで、シグナルインテグリティ(SI)解析、パワーインテグリティ(PI)解析、そして3次元の電磁界解析が可能な大変強力なツールです。業界標準といっても過言ではありません。
 このADSを使って、>10Gbpsの信号に対して、ジッタやエンファシスなどを意図的に付加する装置(アルテック株式会社様開発・製造)に使われている、マイクロストリップラインとチップ抵抗を用いたパッシブ回路の解析をADSで行いました。
 ADSを駆使してモデリング及びシミュレーション(周波数ドメイン、タイムドメイン、電磁界分布)を行った結果と、実測波形とが非常に良い精度で一致しました。このプロセスをご紹介致します。
 以下のページより参加お申し込みができます。万障お繰り合わせの上、ご参加いただきますようお願い申し上げます。
アジレント・テクノロジー様、セミナー専用申し込みページ(App Navi)
上記ページは、既に閉鎖されております。

EDSフェアとアメリカのDesignCon2010に参加しました。

 1月27日と28日の二日間、パシフィコ横浜で開催された「EDSフェア」と、2月1日から4日まで、アメリカサンタクララで開催された、「DesignCon2010」に参加してきました。

 
 EDSフェアは、昨年初めて参加したのですが、パワーインテグリティやシグナルインテグリティ関連のツールが揃っており、特に「パワーインテグリティ」関連のツールがちょこちょこ出てきていて、当時「パワーインテグリティのすべて」の翻訳を始めたこともあり、興味をもって参加できました。
 今年は、昨年パワーインテグリティ関連のツールを取り扱っているベンダーさんと名刺交換したのですが、それらベンダーの方々に、「パワーインテグリティのすべて」が出版されたことを告知し、何らかの形で仕事上のアライアンスができないか、その可能性を探る為に各ベンダーさんの訪問を行ってきました。
 また、今回発行された、「パワーインテグリティのすべて」が、果たして受け入れられるのかどうか、の調査もあります。
 結果的に、結構良い成果が得られたと思います。
 
 詳しくは、「EDSフェアに参加」のページをご覧下さい。
 
 
 DesignCon2010への参加は、今お仕事のお手伝いをしている、「アルテック株式会社」様が、DesignCon2010にて、自社製品(私も開発のお手伝いをしました)を展示するので、参加した上でブースでの説明員・通訳・他のブースでの情報収集を行って欲しいという、社長様からの強い要望があり、アルテック株式会社様から全額渡航費用を出していただだけるという、まあ太っ腹な待遇で参加させていただきました。
 
 結果、自社製品の展示も多くの引き合いが合ったのですが、それ以上に大きな成果(残念ながらここには書けないのですが・・・)があり、とても充実した4日間でした。

「パワーインテグリティのすべて」好評です!

皆様、おはようございます。

デバッグ・ラボ 代表、國頭延行が翻訳を手がけました、

が、好調な売れ行きを示しております。
 
 発売日直後(1月20日)は、Amazon.co.jpのカテゴリ、
  > 科学・テクノロジー > 工学 > 電気工学 > 電子工学
にて、70位〜30位あたりをウロウロしていたのですが、ここ一週間ほどは、20位から10位の間で推移しております。本日午前7時現在、14位です。
Rank_14_on_Feb-1.jpg
 また、瞬間最大風速ですが、1月26日朝8時の段階で、
Amazon.co.jpの上記カテゴリにて、2位を記録しました。
2nd_Rank_on_Jan-26.jpg

 これほど売れるとは思っていませんでしたので、第一刷の印刷部数は少ないのです。この機会に、在庫の無くなる前に、早めのご購入をお勧めします。

2010年年頭のご挨拶とお知らせ

 皆様、明けましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

2008年9月に起きた「リーマンショック」により、世界同時不況の波に洗われ、日本の電子機器製造業は、苦しい状況を強いられております。
 
 デバッグ・ラボもその余波を受け、受注が極端に減り、2009年度は苦しい一年でありました。
 しかしながら、2009年末より少しずつではありますが、受注物件があり、昨年度よりも多少ながらも「良き年」を迎えられるかもしれない、と思っております。
 
 皆様のお仕事にも少しでも貢献できれば、と思っておりますので、これまでと同様、デバッグ・ラボを宜しくお願いいたします。
 
デバッグ・ラボ 代表
國頭 延行
 
 最後にお知らせです。
 昨年1年をかけて翻訳した、「パワーインテグリティのすべて」が翔泳社様から出版されます。 
 Power_Integrity_Cover.jpg
 これは、Prentice Hall社から2007年に刊行された、

Power Integrity Modeling and Design for Semiconductors and Systems

を翻訳した物で、日本で初めての日本語による「パワーインテグリティ」の解説書です。
 
 「パワーインテグリティ」は新しい概念で、シグナルインテグリティ改善に役立つだけでなく、年々クロック周波数が上昇し続けている電子回路を搭載したプリント基板からの不要輻射を、劇的に改善可能なテクニックです。
 
 またここ数年、RF回路と高速ディジタル回路を同一のプリント基板上に混在させることを目的とした、「EBG(Electromagnetic Bandgap)構造」(残念ながらリンク切れ:2015年9月14日確認)に関する詳細な解説記事もあります。
 
 上記の本に関する簡単な解説をこちらに掲載いたしましたので、ご覧下さい。
 

【新連載】英日翻訳に関する苦労話始めました

 6月9日に「ハワード・ジョンション博士Dr. Howard Johnsonアプリケーションノートの翻訳が好評、との新着情報を書きましたが、折角なので、今までやってきた翻訳の例を引いて、翻訳時の苦労話を連載で書きたいと思います。

 最初のエントリーは、プロとして翻訳者デビューした作品 アナログ・テクノロジシリーズ OPアンプ大全(CQ出版社刊)で遭遇した「何これ?」な話を書きました。こちらのリンクからどうぞ。
 
 数回の連載になると思います。どうぞお楽しみに。

ハワード・ジョンソン博士のアプリノートの翻訳、好評です。

 現在、アメリカのデジタルオシロスコープメーカー、レクロイ社が(現:テレダイン・レクロイ社)2008年6月から発行している、「Fundamental of Signal Integrity」の翻訳を続けさせていただいております。

Fundamental_of_SI_Cover.jpg

 この「Fundamental of Signal Integrity」の著者は、シグナル・インテグリティの分野では、非常に有名な、「ハワード・ジョンソン博士」(Dr. Howard Johson)です。
 
 私の記憶が間違っていなければ、日本で最初に紹介された「シグナル・インテグリティ」に関する本、「High-Speed Digital Design : A Handbook of Black Magic」の著者でもあり、「シグナル・インテグリティ」という言葉とその概念を日本に最初に伝えた人であろう、と思います。
 
 2009年6月9日現在、No.1からNo.6まで翻訳されて、テレダイン・レクロイ・ジャパン様のWEBサイトの以下のページからダウンロードできます。
  最近、レクロイ・ジャパンの担当者とお会いする機会がありまして、この日本語版発行のお知らせをメール配信で流すと、レクロイ・ジャパンのWEBサイトへのアクセスが急増し、さらに、「毎回楽しみにしています」というお礼のメールまで送られてくるそうです。
 
 翻訳者冥利に尽きますね。なお、この翻訳を行うにあたり、私の名前を日本語版に必ず入れること、というのが、ハワード・ジョンション博士からの条件だったらしく、私の名前とデバッグ・ラボのURLを入れていただいております。
Fundamental_of_SI_Translator.jpg 
 ありがたい話です。
 
 今週末に、この翻訳で苦労した点などを紹介する記事を書きたいと思います。翻訳の仕事は何度かやりましたが、ハワード・ジョンション博士は、「ことわざ」を使うのが好きなようで、「英英辞典」のお世話になりました。
 
 内容については、お楽しみに・・・
 
 以下に、ハワード・ジョンション博士が書かれた著作と、その翻訳版を紹介しておきます。





トランジスタ技術に記事を書きました

 トランジスタ技術 2009年2月号3月号に、「位相雑音とジッタの関係を探る」と題して記事を書きました。

 Toragi_Feb_Cover.jpg
 これは、レクロイ・ジャパン株式会社在籍中に考えていた内容をまとめて記事にしたものです。
 
 位相雑音は信号発生器の安定度を測る指標で、その単位は「dBc/Hz」です。専用の測定器、例えば、キーサイト・テクノロジー様信号源アナライザを使って測定することができます。
 
 一方、ジッタは、やはり信号の安定度を測る指標で、ジッタ解析機能の付いたデジタル・オシロスコープ、例えば、レクロイ社の、Waverunnerシリーズなどで測定でき(デバッグ・ラボは、Waverunner6200を所有)、その単位は「second(秒)」です。
 
 それぞれ、「信号の安定度」を測る指標であることに間違いはないのですが、位相雑音は「周波数ドメイン」、ジッタは「タイムドメイン」の単位です。この2つの測定値を結びつけることを証明する文献は非常に少なく、体系的に説明した文献は私が知る限りありませんでした。
 
 今回の記事では、この2つの測定値を理論的に結びつけ、ジッタ(正確には、タイムインターバルエラー:TIE)を位相雑音に変換することに成功しました。
 
 詳しくは、トランジスタ技術2009年2月号3月号の記事をご覧下さい。
 


2月号の記事の一部を以下に示します。
Toragi_Feb_Article.jpg
3月号の記事の一部をPDFファイルで読むことができます。ここをクリックして下さい。

明けましておめでとうございます

皆様、明けましておめでとうございます。本年もデバッグ・ラボを宜しくお願いいたします。

 
昨年は比較的多くの設備投資を行いまして、事務所にて3Gbps程度までのシグナル・インテグリティの動作確認・デバッグが可能になりました(写真参照)。
Equipments.jpg

 

昨年にもましてデバッグ・ラボをご愛顧いただきますようお願いいたします。
デバッグ・ラボ 代表 國頭(くにとう) 延行

アジレントテクノロジーGenesysを使った解析例の連載終了

11月から続けていた、ビアのあるマイクロストリップラインの特性解析が、本日終了いたしました。

 
ここでは、ビアを介してL1からL4にマイクロストリップラインの経路が変わる場合、どのようにしたら、ロス(S21)と、反射(S11)が少なくなるか、を主題に検討を重ね、一定の結論がでましたので、ここに報告したいと思います。
 
以下のページをごらん頂ければと思います。
 
 
Part6で、現在最も良いSパラメータが得られる例を示しました。今後は、この寸法で実際のマイクロストリップラインを作成し、ネットワークアナライザを使った解析を行いたいと思います。
 
最後に、Genesysを使わせていただいた、アジレントテクノロジー様(現:キーサイトテクノロジー様)に感謝の意を述べさせていただきます。
 
ありがとうございました。

アジレントテクノロジー様のご厚意でGenesys応用例連載開始

 アジレントテクノロジー様キーサイトテクノロジー様のご厚意により、パーソナル電磁界シミュレータ、Genesysを使わせていただいてます。
 
 このソフトウエアを使って、ビアを持ったマイクロストリップラインの特性をどうやったら良くできるか、に関する特設記事を「事例紹介」のコーナーで連載を始めました。スタートは2008年11月1日です。
 
 既に、最も良いと思われる構造は見つけてありますが、この構造通りに実際にマイクロストリップラインを作り、特性を測定してその構造の優位性を確認する予定です。
 
 どうぞご期待ください。